岡谷は、明治以降多くの美術作家を輩出してきた地域です。
文人墨客の出入りが多く、文化的気風のあった市内の西堀地区からは、篆刻で名高い八幡郊処・竹邨兄弟をはじめとして、郊処に影響を受けて芸術を志した武井武雄や武井直也が世に出ました。また、他地区からも日本画の宮坂巴堂、洋画の髙橋貞一郎、それに続く作家たちが出て、時代ごとの美術傾向の影響も受けながら自らの関心や個性を発揮し、それぞれの造形世界を切り開いてきました。
これらの作家たちは、全国規模の美術団体で作品を発表する人もいれば、郷土を拠点に活動して地域の人々に親しまれた人、制作の傍ら多くの後進を育てた人など、さまざまな形で地域の美術文化に貢献してきました。
そして現在も、現役で活躍中の作家たちが、日々新しい作品を制作しつつ探求を続けています。
市立岡谷美術考古館では、それらの作家の作品を一貫して収集し、公開してまいりました。「岡谷美術の巨匠たち 後編」では、主に戦後以降に制作の道に入り、海外から次々に押し寄せる新しい表現の影響を受けつつ自らの造形を追求してきた作家たちをご紹介します。
◆展示作家
佐原永泉、武井斌、太田谷山、山田郁夫、翠川昭久、宮原麗子、髙橋靖夫、辰野登恵子、和泉清、和泉湧三、花岡哲象、根岸芳郎、小口稔、向山伊保江
会期:令和5年10月5日(木)~12月24日(日)
休館日:毎週水曜日、祝日の翌日(11月4日は開館)
11月3日(金・祝)は開館記念日のため無料
開館時間:10:00~18:00
入館料:一般370円(260円)、小・中学生160円(110円)
※( )は10名以上の団体料金
※諏訪6市町村に在住・在学の小・中学生、岡谷市内に在住・在学の高校生は無料です
諏訪市中洲上金子出身で松本女子師範学校の初代校長などを務めた教育者 矢澤米三郎(やざわよねさぶろう)(明治元年-昭和17年)は、戦前に活躍した博物学者でもあります。その業績は多様で、植物や昆虫、山岳登山やそこでの高山植物の研究、そして雷鳥の研究者でもあります。
その矢澤は、「日本の植物学の父」とも称される牧野富太郎(NHK連続テレビ小説『らんまん』主人公のモデル)と交流がありました。そこで、矢澤の業績紹介と、牧野からの書簡、八ヶ岳での植物採集講習会などについて資料を展示します。牧野富太郎などドラマ登場人物のモデルや植物学に注目が集まっている今、当館所蔵の矢澤米三郎資料について展示し周知します。
博物館展示紹介URL https://suwacitymuseum.jp/event/event/419.html
史跡や建物、絵画などの諏訪市内の指定文化財を地区ごとに分けて、展示および写真パネルで紹介します。今年度は、江戸時代に高島藩主の居城であった高島城や、その城下町などが所在した上諏訪地区を展示します。
2023年秋季企画展
森泉 智哉 展
TOMOYA MORIIZUMI EXHIBITION
会期◎2023年9月23日(土)〜 2023年12月10日(日)
開館時間◎9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日◎ 9・10月/水・木曜日 11・12月/木曜日
入館料◎大人500円/小中生300円
紙があればすぐにでも描きたくなる。ペンがあれば自然と手が動き出す。余白があれば絵で埋め尽くしたい。彼が絵を描くのに特別な理由などはなく、人間の心臓が途切れること無く脈打っている様に、森泉智哉の意識も途切れることなく常に絵に向っている。
美術史に残る作品や、世界の名画と呼ばれる作品などではなく、“ただ描きたいから描かれた絵”が世界には存在し、“絵を描き続けたいから描き続ける人”が世の中にはいる。そんな森泉智哉のような人間が描く“絵”こそが、今の時代の美術館という場所で展示されるのにふさわしいと思えた。
ガラス作家・飯岡由美子氏の個展です。
飯岡氏は、ガラスの表面に文様を彫るグラヴィール(ガラス彫刻)技法で
多くの作品を生み出しています。
また、深い浮き彫りのレリーフ作品も、
時間をかけて丹念にガラスを彫り込んで制作する数少ない作家の1人です。
動物、植物、人物、仏像など、様々な対象を彫刻で表現する飯岡氏の創作世界と、
力強くも繊細なガラス彫刻の魅力をご高覧ください。
■作家在廊日
9月16日(土)・11月5日(日)
===============================================
■開催情報
会期:2023年9月16日(土)~11月5日(日)
開館時間:9月29日(金)まで 9:00~18:00
10月1日(日)より 9:00~17:00
※最終入館は閉館時間の30分前まで
休館日:9月30日(土)
入館料:大人1000円/中学生500円/小学生以下無料
団体(8名以上)各入館料より100円引
※この入館料で北澤美術館のすべての展示室をご覧になれます。
■会場
北澤美術館 1F・多目的ギャラリー
〒392-0027 長野県諏訪市湖岸通り1-13-28
0266-58-6000
https://kitazawa-museum.or.jp
装飾性豊かな作風で今も多くの人々に愛され続けている琳派。本展では「私淑」「古典」「装飾」「草花」の4つのテーマから、江戸時代を鮮やかに彩った琳派の魅力に迫ります。初出品は前後期合わせて7点あります!
葛飾北斎の「冨嶽三十六景」や歌川広重の「東海道五十三次之内」など、今日よく知られている「浮世絵」の多くは、販売用の商品として制作された作品です。その一方で、注文制作による、いわば私家版の木版作品が作られることもありました。「摺物」と呼ばれるそれらの作品は、正月や季節の節目に仲間内で配布され、あるいは、襲名披露や唄や踊りの発表会の告知のために制作されました。このような受注生産の木版作品にも注文者の依頼に応じて浮世絵師が筆をとっていたのです。
注文品のために生産数が限定される摺物は、今日では馴染みの薄い作品群かもしれません。しかしながら、商品としての採算を考慮せずに制作された摺物の中には、空摺や金銀摺のような高度な彫り・摺りの技術を用いた作品もあり、商品としての浮世絵版画とは一味違った魅力をそなえています。
北斎は、その長い画業を通じて多くの摺物作品をのこしていますが、摺物の制作にとりわけ注力し、多数の作品を作ったのが「宗理」という画号を用いた時期です。画業の前半にあたるこの時期に、狂歌師との関係を深めた北斎は、彼らの歌に絵を添えた狂歌摺物を多数制作しています。錦絵や肉筆作品の影に隠れがちな摺物作品ですが、北斎の画業の中でも無視することの出来ない分野であることは間違い有りません。北斎館には、北斎やその弟子の作品を中心に摺物作品が収蔵されており、なかでも宗理時代の狂歌摺物がまとまって収蔵されていることが大きな特徴です。
本展では、これら館蔵作品を通して、知られざる摺物の魅力に迫ります。江戸の趣味人達が仲間内で楽しんだ、ひとひらの繊細な世界をどうぞお楽しみください。
スイスを拠点に活動する美術家であるマリアンヌ・ミュラー氏とハイジ・シェーニ氏の展覧会を開催します。日本絵画の伝統的な主題である「八景」に基づいたインスタレーション作品で、日本の美術館空間を再解釈します。
2018年に日本で着手した作品群、そして今年伊那市で滞在制作された最新のインスタレーションとともに作品を展開します。
当館でこれまで6回開催している「若手アーティスト展」出品作家の中で、長野県内で活動する若手作家たちに焦点をあて、現在を生きる作家たちの進化と、今を見つめる展覧会を開催しています。
【作家】展覧会出品作家:松尾みゆき(陶)、小山光弘(写真)、髙井亜都子(ガラス)、ひがしだゆう(色鉛筆画)、ババモエナ(日本画)、のぞみるき(絵画・インスタレーション)、大宮のぞみ(イラスト・版画)
イベント参加:竹川也清(音楽・バンド演奏)、こいけちえ(陶)
9月30日(土曜日)と、10月1日(日曜日)は、開館記念日により入館無料とし、出品作家による物販や、ワークショップなどのイベントを予定しています。
絵描きは旅で出会った、いくつもの「木」の物語を描いてきた。
土の中の種にも、芽吹きの森にも、年老いた大木にも、切り株の跡にも、めぐる命がかがやいている。
いせひでこが、描かずにはいられなかった「木」たち。タブロー作品と、これまで描いてきた絵本原画の中から木が登場するの場面を抜粋して展示。
自然に対しても、人に対しても“こころ”を大切にする絵本作家が魂を込めて描く、さまざまな場所で、それぞれの情景を物語る「木」の展覧会。
【展示作品】
タブロー「400歳のアカシア」「クロマツ」など多数
『チェロの木』 いせひでこ/作・絵 (偕成社)
『ルリユールおじさん』
『大きな木のような人』
『まつり』いせひでこ/作・絵 (以上※3部作、講談社)
『見えない蝶をさがして』
『わたしの木、こころの木』
『木のあかちゃんズ』(以上、平凡社) などから抜粋
会期中、以下のイベントも予定。
・7/29(土)「いせひでこ講演会」~出会いを待つ「木」
・9/16 いせひでこ×舘野鴻 対談 ~「木」と「いのち」と「絵本」
【いせひでこ(伊勢英子)プロフィール】
1949年北海道札幌生まれ。画家、絵本作家。スケッチの旅を重ね、木と子どもをめぐる創作絵本を制作し続けている。創作童話に『マキちゃんのえにっき』、絵本に『ルリユールおじさん』『1000の風1000のチェロ』『にいさん』『絵描き』『大きな木のような人』『まつり』『あの路』『チェロの木』『かしの木の子もりうた』『おさびし山のさくらの木』『木のあかちゃんズ』『わたしの木、こころの木』『ねぇ、しってる?』『猫だもの』など多数。
2018年俳句誌「岳」の表紙絵を構成した、詩画集『見えない蝶をさがして』を出版。42回に渡り週刊文春に連載された「美しき愚かものたちのタブロー」(原田マハ)の挿絵は、画文集『旅する絵描き~タブローの向こうへ』(文藝春秋)として刊行。エッセイに「グレイ」シリーズ、『カザルスへの旅』『ふたりのゴッホ』『七つめの絵の具』『旅する絵描き』など多数。2020年5月、長田弘の詩の絵本『最初の質問』『幼い子は微笑む』に続く3冊目『風のことば 空のことば~語りかける辞典』(いずれも講談社)が刊行。同年10月『けんちゃんのもみの木』(BL出版)刊行。
東日本大震災の年の春に、自宅の庭に現れた「たぬき」一家のいのちの物語りを、スケッチと日記でつづった絵本『たぬき』(平凡社)が、2021年11月に発売。好評を博す。
2023年5月に韓国釜山図書館オープニング記念として大々的な展示と講演会が開催され大成功をおさめた。
絵本美術館 森のおうち
399-8301 長野県安曇野市穂高有明2215-9
TEL 0263-83-5670 FAX 0263-83-5885
開館時間●9:30~17:00※12月~2月は16:30まで(最終入館は閉館の30分前) ※変更日有、当館HP参照
休館日●木曜日(ゴールデンウィーク期間・お盆期間中・年末年始無休)※祝日振替休有、当館HP参照
入館料●大人800円 小・中学生500円 3才以上250円 3才未満無料
戦後日本を代表する作家の一人、遠藤周作(1923~1996)は、今年生誕100年を迎えます。没後四半世紀を経た現在も、多くのファンに愛され続け、新たな読者を獲得しています。また、代表作の一つ『沈黙』は2016年、ハリウッドで映画化されるなど、遠藤文学は国内外を問わず、新鮮な感動を与え続けています。
遠藤周作は1923年、東京に生れ、幼年期を旧満州・大連で過ごし、神戸に帰国後、12歳でカトリックの洗礼を受けました。慶應大学仏文科を卒業後、フランスに留学。帰国後、1955年「白い人」で芥川賞を受賞。その後、『海と毒薬』『沈黙』『死海のほとり』『侍』『深い河』など、問題作を次々と発表し、カトリック作家として、日本人とキリスト教の問題を深く追求しました。また、純文学作品だけでなく、『女の一生』などの大衆文芸作品、『王妃マリー・アントワネット』などの娯楽性に富んだ歴史小説、狐狸庵(こりあん)ものと呼ばれる軽妙なエッセイなど、非常に多方面にわたる著作も残し、国民的作家として長く親しまれました。1995年、文化勲章受章。
遊びとユーモアの感覚に富み、人生を楽しむことを心がけた遠藤は、執筆の傍ら、自ら座長となった素人劇団「樹座(きざ)」や、父親コーラスクラブ「コール・パパス」、囲碁の「宇宙棋院」などを次々と立ち上げました。また、「日本キリスト教芸術センター」、医療現場でのケアの向上を目指す「心あたたかな医療」キャンペーンといった社会活動も行い、遊びや交流を通じて、心豊かに生きる人生の在り方を問い続けました。
遠藤周作と軽井沢のつながりは、慶応予科時代、学生寮の舎監を務めていた哲学者・吉満義彦に堀辰雄を紹介されたことがきっかけでした。1944年、遠藤は信濃追分に療養中の堀を度々訪ね、西洋人の神と日本人の神々との問題や、絶えざる勉強という作家の姿勢などを学びました。1958年からは療養を兼ねて軽井沢に貸別荘を借り、1968年には別荘を新築し、以後晩年まで毎夏軽井沢で執筆活動を行いました。その間、1965年に六本辻角の元病院を別荘として借りて過ごし、「沈黙」(原題「日向の匂い」)の初稿を書きあげました。遠藤は「軽井沢は人生で、東京は生活」と語り、北杜夫、矢代静一、中村真一郎、大原富枝、加賀乙彦、佐藤朔ら、軽井沢で親しい文学者たちと交遊を深め、豊かな時を過ごしました。
本展は、遠藤周作の生誕100年を機に、夏の仕事場のあったゆかりの地において、主要作品や軽井沢との関わりなどを中心に、遠藤周作の人と文学を紹介しようとするものです。自筆原稿や創作ノート、書簡、蔵書、絵画、愛用品など関係資料約200点を展観いたします。
<関連イベント>
■高原文庫の会
「遠藤周作さんの思い出」
お話:阿川佐和子(作家・エッセイスト)
日時:8月5日(土)午後2時~
会場:軽井沢高原文庫中庭
料金:2500円/学生・友の会会員2000円
定員:100名
(※高原文庫の会参加者へ夏季特別展に合わせて刊行した「高原文庫」第38号を1冊贈呈)
■高原の文学サロン
「映画「沈黙」(監督:M.スコセッシ)での経験を語る」
講師:塚本晋也(映画監督・俳優)
日時:8月19日(土)午後2時~
会場:軽井沢高原文庫中庭
料金:一般2000円/学生・友の会会員1500円
定員:50名
※2つのイベントは要予約。料金には遠藤周作展観覧料も含まれています。
Eメール(e-mail:kogenbunko@yahoo.co.jp)FAX(0267-45‐6626)でお申し込みください。
<関連展示>
■「文学者の手紙展」
2023年8月1日(火)~8月31日(木)
会場:旧朝吹山荘「睡鳩荘」(軽井沢高原文庫より徒歩3分)
料金:軽井沢タリアセン入園料が必要(大人800円、小人400円)
片山廣子、堀辰雄、室生犀星、川端康成、島崎藤村ら文学者の貴重な手紙を紹介します。
■「切手に描かれたチョウたち」展
2023年9月5日(火)~11月12日(日)
会場:堀辰雄1412番山荘(軽井沢高原文庫敷地内)
料金:軽井沢高原文庫の入館料が必要。
内容:今回の人文的昆虫展は『切手に描かれたチョウたち』と題し、標本箱を約22箱、A3サイズの額縁33枚ほかを紹介します。
協力:新部公亮氏
〈次回企画展〉
「軽井沢の文豪たちに逢いに行く」
10月5日(木)〜11月30日(木) 会期中無休
明治末から昭和後期にいたる軽井沢ゆかりの文学者約70人の、軽井沢を舞台にした詩・小説・随筆・俳句・短歌・戯曲などを、初版本や自筆原稿など多彩な資料約200点で紹介します。
軽井沢高原文庫
THE LITERARY MUSEUM OF KARUIZAWA
開館時間:9:00~17:00
料金:大人(高校生以上)800円、小中学生400円
(入館料には堀辰雄1412番山荘、有島武郎別荘「浄月庵」、野上弥生子書斎の見学も含まれています。)
長野県北佐久郡軽井沢町長倉202-3 TEL0267-45-1175 Fax.0267-45-6626
http://kogenbunko.jp 〒389-0111
□交通:JR北陸新幹線・軽井沢駅、または、しなの鉄道・中軽井沢駅下車、タクシー約8分
上信越自動車道・碓氷軽井沢.I.C.より車で15分。
※会期中、次のバスが運行いたしますのでご利用ください。
〈急行塩沢湖線〉通年「軽井沢駅北口バスターミナル④番」→「塩沢湖」下車(有料420円)
〈町内循環バス(東・南廻り線)〉通年「軽井沢駅北口バスターミナル①番」→「塩沢湖」下車(有料100円)
※展覧会&イベントにつきましては、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、変更になる場合がございます。何卒ご了承ください。
会期中無休
2022.12/1~2023.3/17 冬季休館
国史跡の阿久遺跡は、前期の前半に住居50軒と11基の方形柱列と土坑群、後半に立石・列石を中心にドーナツ状に広がる集石群などが含まれる14軒の大規模集落と祭祀場が発見された遺跡です。長野県を横断する中央自動車道の工事に伴い発掘、埋没保存され1979年に国史跡に指定。長野県立歴史館と八ヶ岳美術館には、その主要な遺物が展示されました。
このたび、県立歴史館に貸し出していた5点の土器とけつ状耳飾などの95点の石器・石製品などの考古遺物が返還されたことを記念し、阿久遺跡を中心に、縄文時代前期の諏訪地域の主要な遺跡である武居遺跡・十二ノ后遺跡・坂平遺跡や阿久遺跡に隣接する阿久尻遺跡などの土器等を展示。縄文時代中期の繁栄につながる縄文時代前期の諏訪地域における阿久遺跡の位置づけを多角的な視点から検証します。
岡谷は、明治以降多くの美術作家を輩出してきた地域です。
文人墨客の出入りが多く、文化的気風のあった市内の西堀地区からは、篆刻で名高い八幡郊処・竹邨兄弟をはじめとして、郊処に影響を受けて芸術を志した武井武雄や武井直也が世に出ました。また、他地区からも日本画の宮坂巴堂、洋画の髙橋貞一郎、それに続く作家たちが出て、時代ごとの美術傾向の影響も受けながら自らの関心や個性を発揮し、それぞれの造形世界を切り開いてきました。
これらの作家たちは、全国規模の美術団体で作品を発表する人もいれば、郷土を拠点に活動して地域の人々に親しまれた人、制作の傍ら多くの後進を育てた人など、さまざまな形で地域の美術文化に貢献してきました。
そして現在も、現役で活躍中の作家たちが、日々新しい作品を制作しつつ探求を続けています。
岡谷美術考古館では、それらの作家の作品を一貫して収集し、公開してまいりました。「岡谷美術の巨匠たち 前編」では、近現代岡谷美術界の礎を築いた作家たちの作品を1点ずつご紹介しながら岡谷の美術の歩みを振り返ります。
◆展示作家
八幡郊処、八幡竹邨、宮坂巴堂、武井直也、林 勇、小口作太郎、高橋貞一郎、和泉湧清、武井吉太郎、
野村千春、小口寉甫、増沢荘一郎、小口節三、早出守雄、宮坂覚郎、田中隆夫、織田昇、今井章雄
会 期:6月8日(木)~10月1日(日)
休館日:毎週水曜日、祝日の翌日(8月12日開館)、7月13日、7月14日(展示替え)
開館時間:10:00~18:00
入館料:一般370円(260円)、小・中学生160円(110円)
※別の展示開催のため、7月15日から9月18日の期間は入館料が変わります
一般520円(370円)、小・中学生260円(160円)
( )は10名以上の団体料金
※諏訪6市町村に在住・在学の小・中学生、岡谷市内に在住・在学の高校生は無料です
サンリツ服部美術館の服部一郎記念室では、1995年の開館以来、服部一郎(1932-1987)が収集した近現代絵画をご紹介して参りました。コレクションには日本生まれの画家の作品も多数含まれています。本展覧会では風景画を中心に、初公開8点を含む日本人画家の作品をご紹介いたします。
風景画は、ヨーロッパでは17世紀にジャンルの一つとして確立し、19世紀半ば以降に多く制作されるようになります。19世紀後半に日本で本格的に洋画が導入されると本場の絵画を学ぶために多くの画家が渡欧するようになり、彼らも現地で風景画を描きました。
本展の1章では、明治末期から昭和にかけてヨーロッパに渡った画家たちの、国外を描いた作品をご紹介いたします。続く2章では、日本人画家が日本を描いた作品を展示いたします。描かれた場所に注目して、日本の画家たちが風景をどのように表現したのかをご覧下さい。
また、生誕120年を記念して、コレクションのなかから棟方志功の作品を特集展示いたします。棟方は日本の風土に根差した宗教的な主題や、故郷青森への思いを力強い造形で表現し、国際的な評価を得ました。躍動感あふれる棟方の作品世界もお楽しみいただければ幸いです。
「おやゆびひめ」や「人魚姫」などの童話で知られるH.C.アンデルセン。彼の書いた童話は「アンデルセン童話」と呼ばれ、世界中で親しまれています。
アンデルセン童話には、アンデルセンの幼少期の思い出、見聞きした風景や昔話などが散りばめられています。
本展では様々なアンデルセン童話を、アンデルセンの生涯やデンマークの文化などを絡めながらご紹介します。童話のなかにアンデルセンの人生を感じていただけたら幸いです。
北見葉胡 画『おやゆびひめ』©2007 Yoko Kitami
木のおもちゃの名産地として知られるドイツ・エルツ地方。おもちゃ産業が栄えたきっかけには、小さな動物の人形を使った「ノアの方舟」や、マッチ箱の中に物語や日常風景が描かれる「マッチ箱おもちゃ」といったミニチュアの誕生があります。現在も個性あふれる数々のミニチュアの工房が存在します。
本展では「ミニチュア」を中心に、エルツ地方のおもちゃの魅力を紹介します。木のおもちゃが作る小さな世界をお楽しみください。
Miniaturstübchen など/ Gunter Flath
■展覧会内容
長野県諏訪市の北澤美術館では、開館40周年を記念し特別展を開催いたします。
19世紀末から20世紀初頭に活躍したフランスのガラス工芸家エミール・ガレ(1846-1904)は、草花や昆虫など自然のモチーフをデザインに取り入れ、1889年と1900年のパリ万国博覧会でグランプリに輝き、今日「アール・ヌーヴォー」と称する新しい時代様式を生み出しました。
園芸愛好家で植物学者としても一家を成したガレが求めたものは、単なる植物や昆虫の写しではなく生命の躍動を伝える表現でした。自然に対するこうしたアプローチの背景には、当時ヨーロッパで流行したジャポニスムの影響がうかがえます。産業革命によって都市化が進み、人々の生活に潤いが失われつつあるなか、自然がもたらす癒しと安らぎを取り戻したいと願ったのです。
開館40周年を祝う本展では、ガレが座右の銘として工場の入り口に掲げていた「我が根は森の奥深くにあり」をキーワードに、北澤美術館が所蔵するアール・ヌーヴォーの名作をとおして、自然に注がれたガレの熱い思いを探ります。
■開催情報
会期:2023年3月18日(土)~2024年3月12日(火)
開館時間:9時~18時(4月~9月)、 9時~17時(10月~3月)
※2023年3月18日(土)一般公開13時より
※最終入館は閉館時間の30分前まで
休館日:年中無休、9月30日(土)一部展示替のため休館
入館料:大人1000円/中学生500円/小学生以下無料
団体(8名以上)各入館料より100円引
■会場
北澤美術館
〒392-0027 長野県諏訪市湖岸通り1-13-28
0266-58-6000
https://kitazawa-museum.or.jp
==================================
【関連イベント】
■記念講演会『エミール・ガレ、科学の眼と詩人の心』
講師:池田まゆみ(北澤美術館 主席学芸員)
日時:2023年5月27日(土) 14時~15時
参加費:無料(要入館料)
■トークショー『きのこを通して見るガレ』
ヒトヨタケはじめキノコをテーマに、そこから浮かび上がるガレの姿を掘り下げます。
出演:とよ田キノ子氏 (きのこ愛好家)
日時:2023年9月16日(土) 13時~14時
参加費:無料(要入館料)
■40周年記念感謝ディ
開館40周年を記念して、皆様への感謝の気持ちと地域の文化振興に貢献いたしたく、無料、又は割引入館日を設定いたします。
この機会に多くの方にご観覧いただき、美術館の作品に親しんでいただければ幸いです。
1.諏訪地域感謝ディ
内容:無料招待
対象:長野県諏訪6市町村の在住者(免許証、健康保険証などで確認)
期間:2023年5月13日(土)~5月21日(日)の9日間
2.長野県民感謝デイ
内容:割引入館(大人1000円→500円、中学生500円→200円)
対象:長野県在住者(免許証、健康保険証などで確認)
期間:2023年6月10日(土)~6月18日(日)の9日間
3.敬老の日感謝デイ
内容:割引料金(大人1000円→500円)
対象:全国の65歳以上のシニア(免許証、健康保険証などで確認)
期間:2023年9月18日(月)~9月19日(火)の2日間
岡谷は、明治以降多くの美術作家を輩出してきた地域です。
文人墨客の出入りが多く、文化的気風のあった市内の西堀地区からは、篆刻で名高い八幡郊処・竹邨兄弟をはじめとして、郊処に影響を受けて芸術を志した武井武雄や武井直也が世に出ました。また、他地区からも日本画の宮坂巴堂、洋画の髙橋貞一郎、それに続く作家たちが出て、時代ごとの美術傾向の影響も受けながら自らの関心や個性を発揮し、それぞれの造形世界を切り開いてきました。
これらの作家たちは、全国規模の美術団体で作品を発表する人もいれば、郷土を拠点に活動して地域の人々に親しまれた人、制作の傍ら多くの後進を育てた人など、さまざまな形で地域の美術文化に貢献してきました。
そして現在も、現役で活躍中の作家たちが、日々新しい作品を制作しつつ探求を続けています。
市立岡谷美術考古館では、それらの作家の作品を一貫して収集し、公開してまいりました。「岡谷美術の巨匠たち 後編」では、主に戦後以降に制作の道に入り、海外から次々に押し寄せる新しい表現の影響を受けつつ自らの造形を追求してきた作家たちをご紹介します。
◆展示作家
佐原永泉、武井斌、太田谷山、山田郁夫、翠川昭久、宮原麗子、髙橋靖夫、辰野登恵子、和泉清、和泉湧三、花岡哲象、根岸芳郎、小口稔、向山伊保江
会期:令和5年10月5日(木)~12月24日(日)
休館日:毎週水曜日、祝日の翌日(11月4日は開館)
11月3日(金・祝)は開館記念日のため無料
開館時間:10:00~18:00
入館料:一般370円(260円)、小・中学生160円(110円)
※( )は10名以上の団体料金
※諏訪6市町村に在住・在学の小・中学生、岡谷市内に在住・在学の高校生は無料です
諏訪市中洲上金子出身で松本女子師範学校の初代校長などを務めた教育者 矢澤米三郎(やざわよねさぶろう)(明治元年-昭和17年)は、戦前に活躍した博物学者でもあります。その業績は多様で、植物や昆虫、山岳登山やそこでの高山植物の研究、そして雷鳥の研究者でもあります。
その矢澤は、「日本の植物学の父」とも称される牧野富太郎(NHK連続テレビ小説『らんまん』主人公のモデル)と交流がありました。そこで、矢澤の業績紹介と、牧野からの書簡、八ヶ岳での植物採集講習会などについて資料を展示します。牧野富太郎などドラマ登場人物のモデルや植物学に注目が集まっている今、当館所蔵の矢澤米三郎資料について展示し周知します。
博物館展示紹介URL https://suwacitymuseum.jp/event/event/419.html
史跡や建物、絵画などの諏訪市内の指定文化財を地区ごとに分けて、展示および写真パネルで紹介します。今年度は、江戸時代に高島藩主の居城であった高島城や、その城下町などが所在した上諏訪地区を展示します。
2023年秋季企画展
森泉 智哉 展
TOMOYA MORIIZUMI EXHIBITION
会期◎2023年9月23日(土)〜 2023年12月10日(日)
開館時間◎9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日◎ 9・10月/水・木曜日 11・12月/木曜日
入館料◎大人500円/小中生300円
紙があればすぐにでも描きたくなる。ペンがあれば自然と手が動き出す。余白があれば絵で埋め尽くしたい。彼が絵を描くのに特別な理由などはなく、人間の心臓が途切れること無く脈打っている様に、森泉智哉の意識も途切れることなく常に絵に向っている。
美術史に残る作品や、世界の名画と呼ばれる作品などではなく、“ただ描きたいから描かれた絵”が世界には存在し、“絵を描き続けたいから描き続ける人”が世の中にはいる。そんな森泉智哉のような人間が描く“絵”こそが、今の時代の美術館という場所で展示されるのにふさわしいと思えた。
琳派研究の第一人者であり、「饒舌館長」ブログでおなじみの河野元昭先生をお迎えし、「特別企画展 描き継がれる日本の美 琳派」展に出品する作品の見どころなどをご紹介いただきます。
講師:河野元昭氏(東京大学名誉教授)
日時:2023年11月2日13時30分から(開場13時)
会場:サンリツ服部美術館 2階喫茶室
定員:60名(定員になり次第募集を締め切らせていただきます)
参加費:入館料のみ
申込:お電話、または受付にてご予約ください。
ガラス作家・飯岡由美子氏の個展です。
飯岡氏は、ガラスの表面に文様を彫るグラヴィール(ガラス彫刻)技法で
多くの作品を生み出しています。
また、深い浮き彫りのレリーフ作品も、
時間をかけて丹念にガラスを彫り込んで制作する数少ない作家の1人です。
動物、植物、人物、仏像など、様々な対象を彫刻で表現する飯岡氏の創作世界と、
力強くも繊細なガラス彫刻の魅力をご高覧ください。
■作家在廊日
9月16日(土)・11月5日(日)
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■開催情報
会期:2023年9月16日(土)~11月5日(日)
開館時間:9月29日(金)まで 9:00~18:00
10月1日(日)より 9:00~17:00
※最終入館は閉館時間の30分前まで
休館日:9月30日(土)
入館料:大人1000円/中学生500円/小学生以下無料
団体(8名以上)各入館料より100円引
※この入館料で北澤美術館のすべての展示室をご覧になれます。
■会場
北澤美術館 1F・多目的ギャラリー
〒392-0027 長野県諏訪市湖岸通り1-13-28
0266-58-6000
https://kitazawa-museum.or.jp
装飾性豊かな作風で今も多くの人々に愛され続けている琳派。本展では「私淑」「古典」「装飾」「草花」の4つのテーマから、江戸時代を鮮やかに彩った琳派の魅力に迫ります。初出品は前後期合わせて7点あります!
葛飾北斎の「冨嶽三十六景」や歌川広重の「東海道五十三次之内」など、今日よく知られている「浮世絵」の多くは、販売用の商品として制作された作品です。その一方で、注文制作による、いわば私家版の木版作品が作られることもありました。「摺物」と呼ばれるそれらの作品は、正月や季節の節目に仲間内で配布され、あるいは、襲名披露や唄や踊りの発表会の告知のために制作されました。このような受注生産の木版作品にも注文者の依頼に応じて浮世絵師が筆をとっていたのです。
注文品のために生産数が限定される摺物は、今日では馴染みの薄い作品群かもしれません。しかしながら、商品としての採算を考慮せずに制作された摺物の中には、空摺や金銀摺のような高度な彫り・摺りの技術を用いた作品もあり、商品としての浮世絵版画とは一味違った魅力をそなえています。
北斎は、その長い画業を通じて多くの摺物作品をのこしていますが、摺物の制作にとりわけ注力し、多数の作品を作ったのが「宗理」という画号を用いた時期です。画業の前半にあたるこの時期に、狂歌師との関係を深めた北斎は、彼らの歌に絵を添えた狂歌摺物を多数制作しています。錦絵や肉筆作品の影に隠れがちな摺物作品ですが、北斎の画業の中でも無視することの出来ない分野であることは間違い有りません。北斎館には、北斎やその弟子の作品を中心に摺物作品が収蔵されており、なかでも宗理時代の狂歌摺物がまとまって収蔵されていることが大きな特徴です。
本展では、これら館蔵作品を通して、知られざる摺物の魅力に迫ります。江戸の趣味人達が仲間内で楽しんだ、ひとひらの繊細な世界をどうぞお楽しみください。
国史跡の阿久遺跡は、前期の前半に住居50軒と11基の方形柱列と土坑群、後半に立石・列石を中心にドーナツ状に広がる集石群などが含まれる14軒の大規模集落と祭祀場が発見された遺跡です。長野県を横断する中央自動車道の工事に伴い発掘、埋没保存され1979年に国史跡に指定。長野県立歴史館と八ヶ岳美術館には、その主要な遺物が展示されました。
このたび、県立歴史館に貸し出していた5点の土器とけつ状耳飾などの95点の石器・石製品などの考古遺物が返還されたことを記念し、阿久遺跡を中心に、縄文時代前期の諏訪地域の主要な遺跡である武居遺跡・十二ノ后遺跡・坂平遺跡や阿久遺跡に隣接する阿久尻遺跡などの土器等を展示。縄文時代中期の繁栄につながる縄文時代前期の諏訪地域における阿久遺跡の位置づけを多角的な視点から検証します。
サンリツ服部美術館の服部一郎記念室では、1995年の開館以来、服部一郎(1932-1987)が収集した近現代絵画をご紹介して参りました。コレクションには日本生まれの画家の作品も多数含まれています。本展覧会では風景画を中心に、初公開8点を含む日本人画家の作品をご紹介いたします。
風景画は、ヨーロッパでは17世紀にジャンルの一つとして確立し、19世紀半ば以降に多く制作されるようになります。19世紀後半に日本で本格的に洋画が導入されると本場の絵画を学ぶために多くの画家が渡欧するようになり、彼らも現地で風景画を描きました。
本展の1章では、明治末期から昭和にかけてヨーロッパに渡った画家たちの、国外を描いた作品をご紹介いたします。続く2章では、日本人画家が日本を描いた作品を展示いたします。描かれた場所に注目して、日本の画家たちが風景をどのように表現したのかをご覧下さい。
また、生誕120年を記念して、コレクションのなかから棟方志功の作品を特集展示いたします。棟方は日本の風土に根差した宗教的な主題や、故郷青森への思いを力強い造形で表現し、国際的な評価を得ました。躍動感あふれる棟方の作品世界もお楽しみいただければ幸いです。
■展覧会内容
長野県諏訪市の北澤美術館では、開館40周年を記念し特別展を開催いたします。
19世紀末から20世紀初頭に活躍したフランスのガラス工芸家エミール・ガレ(1846-1904)は、草花や昆虫など自然のモチーフをデザインに取り入れ、1889年と1900年のパリ万国博覧会でグランプリに輝き、今日「アール・ヌーヴォー」と称する新しい時代様式を生み出しました。
園芸愛好家で植物学者としても一家を成したガレが求めたものは、単なる植物や昆虫の写しではなく生命の躍動を伝える表現でした。自然に対するこうしたアプローチの背景には、当時ヨーロッパで流行したジャポニスムの影響がうかがえます。産業革命によって都市化が進み、人々の生活に潤いが失われつつあるなか、自然がもたらす癒しと安らぎを取り戻したいと願ったのです。
開館40周年を祝う本展では、ガレが座右の銘として工場の入り口に掲げていた「我が根は森の奥深くにあり」をキーワードに、北澤美術館が所蔵するアール・ヌーヴォーの名作をとおして、自然に注がれたガレの熱い思いを探ります。
■開催情報
会期:2023年3月18日(土)~2024年3月12日(火)
開館時間:9時~18時(4月~9月)、 9時~17時(10月~3月)
※2023年3月18日(土)一般公開13時より
※最終入館は閉館時間の30分前まで
休館日:年中無休、9月30日(土)一部展示替のため休館
入館料:大人1000円/中学生500円/小学生以下無料
団体(8名以上)各入館料より100円引
■会場
北澤美術館
〒392-0027 長野県諏訪市湖岸通り1-13-28
0266-58-6000
https://kitazawa-museum.or.jp
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【関連イベント】
■記念講演会『エミール・ガレ、科学の眼と詩人の心』
講師:池田まゆみ(北澤美術館 主席学芸員)
日時:2023年5月27日(土) 14時~15時
参加費:無料(要入館料)
■トークショー『きのこを通して見るガレ』
ヒトヨタケはじめキノコをテーマに、そこから浮かび上がるガレの姿を掘り下げます。
出演:とよ田キノ子氏 (きのこ愛好家)
日時:2023年9月16日(土) 13時~14時
参加費:無料(要入館料)
■40周年記念感謝ディ
開館40周年を記念して、皆様への感謝の気持ちと地域の文化振興に貢献いたしたく、無料、又は割引入館日を設定いたします。
この機会に多くの方にご観覧いただき、美術館の作品に親しんでいただければ幸いです。
1.諏訪地域感謝ディ
内容:無料招待
対象:長野県諏訪6市町村の在住者(免許証、健康保険証などで確認)
期間:2023年5月13日(土)~5月21日(日)の9日間
2.長野県民感謝デイ
内容:割引入館(大人1000円→500円、中学生500円→200円)
対象:長野県在住者(免許証、健康保険証などで確認)
期間:2023年6月10日(土)~6月18日(日)の9日間
3.敬老の日感謝デイ
内容:割引料金(大人1000円→500円)
対象:全国の65歳以上のシニア(免許証、健康保険証などで確認)
期間:2023年9月18日(月)~9月19日(火)の2日間
岡谷は、明治以降多くの美術作家を輩出してきた地域です。
文人墨客の出入りが多く、文化的気風のあった市内の西堀地区からは、篆刻で名高い八幡郊処・竹邨兄弟をはじめとして、郊処に影響を受けて芸術を志した武井武雄や武井直也が世に出ました。また、他地区からも日本画の宮坂巴堂、洋画の髙橋貞一郎、それに続く作家たちが出て、時代ごとの美術傾向の影響も受けながら自らの関心や個性を発揮し、それぞれの造形世界を切り開いてきました。
これらの作家たちは、全国規模の美術団体で作品を発表する人もいれば、郷土を拠点に活動して地域の人々に親しまれた人、制作の傍ら多くの後進を育てた人など、さまざまな形で地域の美術文化に貢献してきました。
そして現在も、現役で活躍中の作家たちが、日々新しい作品を制作しつつ探求を続けています。
市立岡谷美術考古館では、それらの作家の作品を一貫して収集し、公開してまいりました。「岡谷美術の巨匠たち 後編」では、主に戦後以降に制作の道に入り、海外から次々に押し寄せる新しい表現の影響を受けつつ自らの造形を追求してきた作家たちをご紹介します。
◆展示作家
佐原永泉、武井斌、太田谷山、山田郁夫、翠川昭久、宮原麗子、髙橋靖夫、辰野登恵子、和泉清、和泉湧三、花岡哲象、根岸芳郎、小口稔、向山伊保江
会期:令和5年10月5日(木)~12月24日(日)
休館日:毎週水曜日、祝日の翌日(11月4日は開館)
11月3日(金・祝)は開館記念日のため無料
開館時間:10:00~18:00
入館料:一般370円(260円)、小・中学生160円(110円)
※( )は10名以上の団体料金
※諏訪6市町村に在住・在学の小・中学生、岡谷市内に在住・在学の高校生は無料です
2023年秋季企画展
森泉 智哉 展
TOMOYA MORIIZUMI EXHIBITION
会期◎2023年9月23日(土)〜 2023年12月10日(日)
開館時間◎9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日◎ 9・10月/水・木曜日 11・12月/木曜日
入館料◎大人500円/小中生300円
紙があればすぐにでも描きたくなる。ペンがあれば自然と手が動き出す。余白があれば絵で埋め尽くしたい。彼が絵を描くのに特別な理由などはなく、人間の心臓が途切れること無く脈打っている様に、森泉智哉の意識も途切れることなく常に絵に向っている。
美術史に残る作品や、世界の名画と呼ばれる作品などではなく、“ただ描きたいから描かれた絵”が世界には存在し、“絵を描き続けたいから描き続ける人”が世の中にはいる。そんな森泉智哉のような人間が描く“絵”こそが、今の時代の美術館という場所で展示されるのにふさわしいと思えた。
装飾性豊かな作風で今も多くの人々に愛され続けている琳派。本展では「私淑」「古典」「装飾」「草花」の4つのテーマから、江戸時代を鮮やかに彩った琳派の魅力に迫ります。初出品は前後期合わせて7点あります!
国史跡の阿久遺跡は、前期の前半に住居50軒と11基の方形柱列と土坑群、後半に立石・列石を中心にドーナツ状に広がる集石群などが含まれる14軒の大規模集落と祭祀場が発見された遺跡です。長野県を横断する中央自動車道の工事に伴い発掘、埋没保存され1979年に国史跡に指定。長野県立歴史館と八ヶ岳美術館には、その主要な遺物が展示されました。
このたび、県立歴史館に貸し出していた5点の土器とけつ状耳飾などの95点の石器・石製品などの考古遺物が返還されたことを記念し、阿久遺跡を中心に、縄文時代前期の諏訪地域の主要な遺跡である武居遺跡・十二ノ后遺跡・坂平遺跡や阿久遺跡に隣接する阿久尻遺跡などの土器等を展示。縄文時代中期の繁栄につながる縄文時代前期の諏訪地域における阿久遺跡の位置づけを多角的な視点から検証します。
サンリツ服部美術館の服部一郎記念室では、1995年の開館以来、服部一郎(1932-1987)が収集した近現代絵画をご紹介して参りました。コレクションには日本生まれの画家の作品も多数含まれています。本展覧会では風景画を中心に、初公開8点を含む日本人画家の作品をご紹介いたします。
風景画は、ヨーロッパでは17世紀にジャンルの一つとして確立し、19世紀半ば以降に多く制作されるようになります。19世紀後半に日本で本格的に洋画が導入されると本場の絵画を学ぶために多くの画家が渡欧するようになり、彼らも現地で風景画を描きました。
本展の1章では、明治末期から昭和にかけてヨーロッパに渡った画家たちの、国外を描いた作品をご紹介いたします。続く2章では、日本人画家が日本を描いた作品を展示いたします。描かれた場所に注目して、日本の画家たちが風景をどのように表現したのかをご覧下さい。
また、生誕120年を記念して、コレクションのなかから棟方志功の作品を特集展示いたします。棟方は日本の風土に根差した宗教的な主題や、故郷青森への思いを力強い造形で表現し、国際的な評価を得ました。躍動感あふれる棟方の作品世界もお楽しみいただければ幸いです。
■展覧会内容
長野県諏訪市の北澤美術館では、開館40周年を記念し特別展を開催いたします。
19世紀末から20世紀初頭に活躍したフランスのガラス工芸家エミール・ガレ(1846-1904)は、草花や昆虫など自然のモチーフをデザインに取り入れ、1889年と1900年のパリ万国博覧会でグランプリに輝き、今日「アール・ヌーヴォー」と称する新しい時代様式を生み出しました。
園芸愛好家で植物学者としても一家を成したガレが求めたものは、単なる植物や昆虫の写しではなく生命の躍動を伝える表現でした。自然に対するこうしたアプローチの背景には、当時ヨーロッパで流行したジャポニスムの影響がうかがえます。産業革命によって都市化が進み、人々の生活に潤いが失われつつあるなか、自然がもたらす癒しと安らぎを取り戻したいと願ったのです。
開館40周年を祝う本展では、ガレが座右の銘として工場の入り口に掲げていた「我が根は森の奥深くにあり」をキーワードに、北澤美術館が所蔵するアール・ヌーヴォーの名作をとおして、自然に注がれたガレの熱い思いを探ります。
■開催情報
会期:2023年3月18日(土)~2024年3月12日(火)
開館時間:9時~18時(4月~9月)、 9時~17時(10月~3月)
※2023年3月18日(土)一般公開13時より
※最終入館は閉館時間の30分前まで
休館日:年中無休、9月30日(土)一部展示替のため休館
入館料:大人1000円/中学生500円/小学生以下無料
団体(8名以上)各入館料より100円引
■会場
北澤美術館
〒392-0027 長野県諏訪市湖岸通り1-13-28
0266-58-6000
https://kitazawa-museum.or.jp
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【関連イベント】
■記念講演会『エミール・ガレ、科学の眼と詩人の心』
講師:池田まゆみ(北澤美術館 主席学芸員)
日時:2023年5月27日(土) 14時~15時
参加費:無料(要入館料)
■トークショー『きのこを通して見るガレ』
ヒトヨタケはじめキノコをテーマに、そこから浮かび上がるガレの姿を掘り下げます。
出演:とよ田キノ子氏 (きのこ愛好家)
日時:2023年9月16日(土) 13時~14時
参加費:無料(要入館料)
■40周年記念感謝ディ
開館40周年を記念して、皆様への感謝の気持ちと地域の文化振興に貢献いたしたく、無料、又は割引入館日を設定いたします。
この機会に多くの方にご観覧いただき、美術館の作品に親しんでいただければ幸いです。
1.諏訪地域感謝ディ
内容:無料招待
対象:長野県諏訪6市町村の在住者(免許証、健康保険証などで確認)
期間:2023年5月13日(土)~5月21日(日)の9日間
2.長野県民感謝デイ
内容:割引入館(大人1000円→500円、中学生500円→200円)
対象:長野県在住者(免許証、健康保険証などで確認)
期間:2023年6月10日(土)~6月18日(日)の9日間
3.敬老の日感謝デイ
内容:割引料金(大人1000円→500円)
対象:全国の65歳以上のシニア(免許証、健康保険証などで確認)
期間:2023年9月18日(月)~9月19日(火)の2日間