企画展「没後50年 考古学者 藤森栄一と諏訪の考古学」

場所:諏訪市博物館   開催期間:2023-11-18〜2023-12-24  お問い合わせ:電話:0266-52-7080 メール:suwamu@city.suwa.lg.jp

考古学者の藤森栄一(1911-1973)は諏訪市上諏訪の商家に生まれ、旧制諏訪中学校(現 諏訪清陵高校)の在学中すでに考古学についての論文を発表するなど、若くして頭角を現します。大学への進学は叶わず家業を手伝いながら独力で調査や論文執筆を続けますが、考古学への思いは断ち切れず、昭和8年には諏訪を離れ東京へ上京し、森本六爾(奈良県出身の弥生時代研究者)や東京考古学会で多くの研究者仲間を得て活動します。
青年時代は東京考古学会での活動に、みち子との結婚、そして太平洋戦争への従軍と、激動のうちに34歳で終戦をむかえます。翌21年に復員すると諏訪に戻り、以降亡くなるまで諏訪を拠点としてさまざまに活躍します。
戦後は古書店「葦牙(あしかび)書房」、旅館「やまのや」を妻とともに経営しながら、「諏訪考古学研究所」を立ち上げて若い研究者たち、そして地域住民とともに諏訪地域の遺跡発掘を精力的に行いました。
単著や論文など生涯で600以上の文章を世に残しており、昭和21年に出版した『かもしかみち』は多くの若者に影響を与え、考古学の道へと誘うものとなりました。また、藤森や研究所が発掘や収集した考古遺物約6万点は、平成24年に国登録有形文化財に登録されています。
考古学者であり、執筆家であり、多くの後輩研究者を直接・間接に生み育てた藤森の業績と精神は現在も引き継がれています。本企画展では、藤森の生涯を振り返るとともに、関係した人物、調査研究した遺跡や考古資料などについて展示紹介します。

 ■期 間:令和5年11月18日(土) ~ 12月24日(日)
 ■入館料:一般500円・小中学生150円(20名以上で団体料金 一般400円・小中学生100円)諏訪地方在住・在学の小中学生は無料
 ■開館時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
 ■休館日:毎週月曜日・祝日の翌日(11月24日)

※会期中の講演会はすべて定員に達したため、申込受付を終了しています(12月13日時点)

【同時開催】すわ大昔ミニギャラリー展『没後10年 宮坂光昭 考古学と諏訪信仰』
 ■開催期間:令和5年11月18日(土) ~ 12月24日(日)
 ■展示会場:2階 常設展示室2内
 ■入館料:一般500円・小中学生150円(20名以上で団体料金 一般400円・小中学生100円)諏訪地方在住・在学の小中学生は無料
 宮坂光昭は諏訪市湯の脇生まれで藤森栄一の弟子として地元で師とともに活躍した考古学者であり郷土史研究社。藤森亡きあとは自身が諏訪を牽引した。当館に寄贈された氏の収集考古資料や写真などを展示します。