企画展「浮世絵を楽しもう!北斎編」

場所:北斎館   開催期間:2022-01-22〜2022-03-27  お問い合わせ:北斎館(TEL:026-247-5206)

江戸時代の娯楽の一つ、浮世絵。一点ものの肉筆画から、大量生産が可能で多くの人の手
に行きわたる版画、物語に彩りを添える読本挿絵など、様々な形態の作品が多くの絵師の活
躍によって生まれ、人々の目を楽しませました。
北斎も「次はあれを題材に描いたら面白いだろう」「こんな技法を取り入れたら皆あっと
驚くだろうなあ」と、人々を楽しませることを考えながら描いていたかもしれません。何よ
り北斎自身が人生の全てを懸けて自らの技を極め、さらなる高みへと向かっていくことを
楽しんでいたはずです。
そんな北斎の作品が世に広まるには、彫師や摺師たち、職人の存在も欠かせません。彫り
や摺りは彼らの腕の見せどころ。優れた彫師は作品内に名が残り、摺師も名人になるとバレ
ン一つで世を渡ることができたそうです。
北斎の活躍した江戸時代は、絵の持つ力で人々を楽しませることに誇りを抱き、浮世絵を
生み出すことに心血を注いだ人々にとっての大舞台でした。現代の私たちが浮世絵に魅力
を感じる理由の一つは、そんな時代の持つエネルギーや、浮世絵に携わっていた人々の熱意
が伝わってくるからかもしれません。
本展覧会では、そんな浮世絵を取り巻く絵師・彫師・摺師の技術に注目した、知るとちょ
っと楽しい鑑賞ポイントや、日々の暮らしの中で浮世絵がどのように人々を楽しませてい
たのかを窺える作品などをご紹介します。また、感染症の影響もあり、「この作品のこうい
うところがいいよね」「こんなところが面白いね」といった会話をしながらの鑑賞が難しい
昨今、皆様がどのように作品を楽しんでいるかを共有できないかと、参加型の企画もご用意
してみました。この冬、一緒に浮世絵を楽しんでみませんか