第70回特別展「服飾文化を支えるシゴト」

場所:伊那市立高遠町歴史博物館   開催期間:2021-03-06〜2021-06-20  お問い合わせ:0265-94-4444

 伊那市では、現在裂織や着物のリメイクが注目を集めています。また、高遠をこよなく愛する会による着物の着付け体験、有志による着物で城下町を歩いてもらう活動など、和装文化継承のための活動も目を引きます。
 上伊那地域では江戸時代後期に村々で紺屋職に就く人が増え、幕末から昭和の初めまで養蚕製糸が盛んになり、着物や織物の小売に結び付く様々なシゴトが盛んになりました。特に、高遠においては、丸千組の繰糸鍋、製糸工場・紺屋・呉服屋の集中が特徴的で、町全体が服飾文化を支える構造になっていたことを想像させます。
 現在、和装文化は縮小し、服飾に関係する産業は苦境に立たされていますが、「和装文化はとても良い」と感じている人は少なくなりません。
 そこで、今回は、養蚕製糸の道具に始まり、染めの道具、巻見本、着物など、服飾文化を支えるシゴトに使われた道具と生み出された製品などを展示しています。和装文化を生かした取り組みを支えるような動きが生まれることを願っています。